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Toggleなぜ「パッチテストツールPRO」
を作ったのか?
ヘアカラーは、多くの人にとって欠かせない存在です。しかし、ヘアカラーによる肌トラブルやアレルギーについて相談を受けることがあり、関心を持つ方も少なくありません。「肌に合わなかった」「かぶれてしまった」「アレルギーが出た」といった問題に直面する方も少なくありません。
本来、カラーリングの前にパッチテストを行うことで、こうしたトラブルを防ぐことができます。ですが、私たちが関わった美容室の中には、パッチテストが行われていないこともありました。
「簡単に、正しくパッチテストができるツールがあればいいのに。」
そう考えた私たちは、美容師としての経験を活かし、誰でも適切にパッチテストができる「パッチテストツールPRO」を開発しました。
このツールが生まれるまでには、ある小さな違和感から始まった私たちの気づきがありました。
きっかけは妻の違和感から
私たちは美容師として30年以上の経験がありますが、ある日、妻が自分の髪を染めてもらっている最中に、ふとした違和感を覚えました。
「なんだか、頭皮が嫌な感じがする……頭が重いというか……」
それは、これまでに感じたことのない不快感でした。私たちは美容師として長年カラー剤を扱い、施術には慣れているはず。しかし、それでも「何かがおかしい」と感じたのです。
この出来事をきっかけに、私たちは改めてヘアカラーが頭皮や身体に与える影響について真剣に考え直しました。
開発の背景
私たちは、東京都世田谷区にある「二子玉川ヘアメイクベランダ」を平成19年より経営し、美容師としてお客様一人ひとりの髪の健康を第一に考えた施術を提供してきました。
https://www.hm-veranda.com/
美容師として数多くの施術を行う中で、ヘアカラーのリスクをいかに軽減できるか?という課題に向き合ってきました。
その中で、最も基本でありながら軽視されがちなのが「パッチテスト」です。
お客様の声を聞く中で、
「パッチテストをやらなきゃいけないのは分かる。でも、やり方がよく分からない」
「実際にどうやってテストすればいいの?」
といった疑問や不安が多いことに気づきました。
また、私たちはこれまでたくさんの美容室で働いてきた経験から、パッチテストの環境が整っておらず、「実施しづらい」という声を聞くことがあります。ヘアカラーを扱うプロである美容師の方々でも、
「お店でパッチテストをしようと思っても、適切な道具や方法が整っていない」
「実施したいけれど、お客様にどう伝えればいいのか分からない」
と感じていることがあるように伺うことがあります。
私たちの経験では、パッチテストをせずに施術が行われていました。
しかし、実はカラー剤の説明書には、必ずパッチテストを行うように明記されています。これは単なる注意書きではなく、メーカーが安全のために推奨している重要な手順です。
さらに、厚生労働省もヘアカラーによる皮膚トラブルのリスクについて注意喚起を行っています。公式サイトでは、ヘアカラーのアレルギー反応や皮膚炎の危険性について解説し、「使用前には必ずパッチテストを行うこと」と明確に示されています。
それにもかかわらず、私たちが関わった現場では、パッチテストの手順について不安を感じている美容師の方に出会うことがありました。
パッチテストツールPROの誕生
そこで生まれたのが「パッチテストツールPRO」です。このツールは、パッチテストを誰でも簡単に、正しく実施できるように設計されています。
– 説明書通りに使うだけで、適切なパッチテストができる
– 美容室でも、セルフカラーでも簡単に実施できる
– 安全にヘアカラーを楽しむための第一歩をサポート
パッチテストの必要性と公的な指針
実は、ヘアカラー剤の使用による皮膚トラブルを予防するため、消費者庁や厚生労働省は、使用前のパッチテストの実施を強く推奨しています。消費者庁の報告書では、ヘアカラーによる皮膚障害のリスクとその対応策が詳細に述べられており、ヘアカラーに関連するトラブルの多くはパッチテストの不実施が一因とされています(詳細は消費者庁の報告書ページをご覧ください:https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_008/follow_up_001)。
また、厚生労働省の公式サイトでも、ヘアカラーのアレルギー反応や皮膚炎の危険性について注意喚起がされており、「使用前には必ずパッチテストを行うこと」と明記しています。詳しい方法や注意点については、厚生労働省のページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124268.html)をご確認ください。
しかし、現場ではパッチテストの手順に不安を感じる美容師の方も多い状況です。産経新聞の記事(https://www.sankei.com/article/20170908-JT3ZJGSEIRP6LPTHY7ZMTCWWBA/)によると、ヘアカラーでのトラブルの多くはパッチテストを行わなかったことに起因しています。このような背景からも、パッチテストの徹底が求められています。
参考資料
消費者庁 報告書:
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_008/follow_up_001
厚生労働省:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124268.html
産経新聞:
https://www.sankei.com/article/20170908-JT3ZJGSEIRP6LPTHY7ZMTCWWBA/
私たちの想い
「怖いものを怖いと知ること。」
それが、安全への第一歩です。
たとえば、私たちは「火」が危険なものだと知っているからこそ、適切に、そしてとても便利に使うことができます。火を知らずに手を触れてしまえば火傷をしてしまいますが、その怖さを理解していれば、安全な距離を保ち、料理をしたり、暖を取ったりと、生活の中で有効に活用できます。
同様の考え方がヘアカラーにも当てはまります。ヘアカラーは、髪の印象を変え、気分を明るくし、自信を与えてくれる素晴らしいものです。しかし、その一方で、アレルギーや肌トラブルといったリスクがあることも忘れてはいけません。
だからこそ、正しい知識が安全を守る鍵となるのです。
ヘアカラーを安心して楽しむためには、まず正しい知識を持ち、適切な対策をとることが大切です。
ただ、ヘアカラーのパッチテストにおける正しい知識には、少しの勉強と理解が必要です。私の経験上、一部の美容師の方々がパッチテストの正しい手順について詳しく理解していない場面に遭遇することがあります。一般の方にとっても、もしかすると同じようにハードルが高いと感じることがあるかもしれません。
そこで、私たちは誰でも簡単に、正しくパッチテストができる環境を作ることを目指しました。
私たちが運営する日本ヘアカラーパッチテスト協会では、ヘアカラーの安全性向上のための啓蒙活動も行っています。より詳しい情報は、協会の公式ページもぜひご覧ください。
日本ヘアカラーパッチテスト協会公式サイト:
https://ciela-beauty.com/